糞便解析によるウサギの腸内細菌叢の評価と鬱滞の予防・治療への応用

本協会は、国立大学法人香川大学と「ウサギの腸内細菌叢の評価と鬱滞の予防・治療への応用に関する研究」を共同で行うことに合意致しました。

ウサギの鬱滞とは、胃や腸の動きが鈍くなり、食欲の減退や排せつ物の減少を引き起こすことで、 痛みやショック死を引き起こすこともあるウサギにとって非常に危険な状態です。
鬱滞の原因は、繊維質不足や免疫力の低下などにより、腸内細菌叢が乱れることが大きな要因と考えられています。
腸内細菌叢とは、腸の中に住む細菌の集団のことで、ウサギの消化や栄養吸収に重要な役割を果たしています。腸内細菌叢の状態は、ウサギの糞便にも反映されるため、糞便を回収解析することで、ウサギの腸内細菌叢のバランスや鬱滞のリスクを評価することができると考えられます。
また、鬱滞は突然発症することも多く、飼い主にとっても心的負担の大きな疾病と言えます。

今回、斉藤動物病院(さいたま市)おくだ動物病院(横浜市)うさぎのお店ラビットリンク(さいたま市)の協力を得て、健康体(鬱滞経験がない)、非発症中(鬱滞を起こすことがある)、発症中(鬱滞を発症中)の3グループの糞便サンプルの回収をスタートいたしました。

回収された糞便は冷凍保存され、香川大学にて各グループごとに糞便の解析が行われ、腸内細菌叢の評価が行われます。

腸内細菌叢の状態から鬱滞のリスクが判断できれば、事前に鬱滞予防に取り組むことができ、鬱滞の原因が解明できれば予防や治療方法への応用が可能となります。

本研究が、鬱滞で亡くなるウサギの減少に寄与できるものと考えます。

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